環境分野 快適な環境や生物多様性の保安全を支える調査研究

希少水生植物調査

希少水生植物調査

生物多様性センター

コウガイモコウガイモ生育地

(左)コウガイモ

(右)コウガイモ生育地

 

 生物多様性センターでは,市民団体「水辺に親しむ会」の人たちとともに,寝屋川市内の用水路を中心に水辺の生物調査を実施しています. その活動の一環として,水草の分布状況等を調査していたところ,コウガイモミズアオイなど希少な水草の生息を確認しました.

 なかでも,コウガイモは,1930年代には大阪市や北河内地区の河川で散見されていましたが, 1958年寝屋川市で確認・採集された後報告がなく,大阪府レッドデータブックでは絶滅種とされていました.全国的に分布が限られているため,京都府,滋賀県などでもレッドリストに記載されている重要種です. しかし,平成15年の調査の結果,大阪市東淀川区の神崎川と寝屋川市の用水路に生育していることが明らかになりました.コウガイモの名前は,殖芽の形が女性が日本髪をすいたり、 髪飾りとして用いた笄(こうがい)に似ているところからついたようです.減少の原因は,生息地の改修や水質汚濁が原因とされています.冬季は殖芽を残し枯れます.

 また,平成16年9月21日には,環境省レッドリストで絶滅危惧Ⅱ類、大阪府絶滅危惧Ⅰ類に指定されているミズアオイ科の水生植物ミズアオイが寝屋川市内の水路で自生していることが分かりました.ミズアオイは,沼や水田に生える1年草ですが,その自生地は開発や湿地の遷移により全国的に減少しています. 府内で現在残っている自生地は,1~2ケ所程度で、近畿地方全体でも,10ケ所に満たないと推定されており,今回の発見は非常に貴重であると考えられます.生物多様性センターでは,寝屋川市・市民団体などの協力を得て,自生地の保全等の検討を進めていく予定です.

 大阪府レッドデ-タブックの 植物分野では,84種の植物が絶滅したとされ,そのうち水草類は,15種に及んでいます.その原因として,河川等の埋め立て,改修工事や水質汚濁があげられます.今後ますます都市化が進むと,これら貴重な水草類の生育地がなくなる恐れもあり,大阪府全域での水草類の生育状況等を調査して, その保全対策を講じる必要があります.

 

ミズアオイミズアオイ生育地

(左)ミズアオイ

(右)ミズアオイ生育地

 

 

 

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