大阪府立環境農林水産総合研究所

 

不等間隔の月例観測データから見る大阪湾表層水温の経時的諸特性

タイトル

不等間隔の月例観測データから見る大阪湾表層水温の経時的諸特性

 

(英題) Temporal characteristics of surface water temperature of Osaka Bay estimated using unequal time-interval data from monthly routine observations
 

著者名

秋山 諭、中嶋 昌紀

 

掲載誌

水環境学会誌, 2018, 41(4):83-90

 

ハイライト

  • 大阪湾における1981~2010年の30年間の月例定点観測データをもとに、連続的な平年値の算出・平年偏差の標準化*1を試み、気象との比較や長期変動について解析した。
  • 船舶による月例観測は天候等の影響により不等間隔とならざるを得ず、そのデータ特性の補正方法および補正結果の評価手法を提案した。
  • 得られた平年偏差の長期変動では、1993年11月に水温の飛躍(約0.76℃の上昇)が見つかった。この飛躍の時期は、アイナメやハモなどの冷水性・暖水性魚類の漁獲量が大きく変動した時期と一致し、水温上昇が漁獲量に影響を与えたことが示唆された。

 

*1:平年偏差は平年との差のことで、標準化は「平均が0で分散が1の正規分布データに変換する」こと。これにより、平年値との差がどれほどの意味をもつものかが分かる(例えば、平年値との差が3℃となったとき、珍しいことなのか・頻繁に起こることなのか、判断できるようになる)。

 

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