大阪府立環境農林水産総合研究所

図鑑

大阪府の外来生物

ほ乳類

ヌートリア

ヌートリア

<外来種> 
 本種は齧歯目(ネズミの仲間)のヌートリア科に属する。池沼や河川の岸辺の土手などに巣穴を掘って水辺からあまり離れずに生活しており、泳ぎが得意で後ろ足には水かきがある。薄明薄暮に活発に行動するが、日中もしばしば見かける。姿を見かけない場所でも、特徴的なフン(※1)があれば定着を推定することができる。
 原産地は南米で、本邦には1907年にはじめて輸入されたが、1930年ごろから毛皮を取るために養殖したものが野生化し、現在、各地に定着して分布する。府内では淀川水系、猪名川水系などで生息している。
 水生植物の葉や地下茎を中心とした雑食性で、農作物を食害することがある。また、巣穴を掘って堤防や畦を破壊するため有害獣とされる。年間2~3回出産する。外来生物法で特定外来生物に指定され、飼育や販売、運搬などは禁止されている。また、鳥獣 保護法に指定される狩猟獣であるため捕獲には許可が必要である。

特徴的なフン

(※1)特徴的なフン