公開日 2013年08月05日
今般、未登録の国際規制物資である硝酸トリウムおよび酢酸ウラニルを当研究所食とみどり技術センターで保有していたことが判明し、国に報告いたしましたので、お知らせします。
両発見場所とも、放射線量は大阪の平準値内にあり、職員及び周辺地域への影響はありません。
今後、法令に基づく手続きを速やかに行い、適正な管理に努めてまいります。
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保有が判明した場所
大阪府羽曳野市尺度442
地方独立行政法人大阪府立環境農林水産総合研究所 食とみどり技術センター硝酸トリウム 本館 地下薬品室 酢酸ウラニル 新実験棟1階 微生物機能実験室Ⅰ 低温薬品庫 -
保有物資の詳細
(1) 硝酸トリウム
①数 量 3本
・25g瓶入り水溶液(製造年:不明) 約 5g
・25g瓶入り粉末(製造年:不明) 約 17g
・25g瓶入り粉末(製造年:昭和37年) 約 15g
②用 途
電子顕微鏡観察における検体染色用もしくは土壌分析で使用していたと思われます。なお、本試薬については、少なくとも30年間は使用の実績がありません。
(2) 酢酸ウラニル
①数 量 2本
・25g瓶入り粉末(製造年:不明) 約 20g
・30ml試薬瓶入り粉末(1987.9.3調合) 約 2g
②用 途
電子顕微鏡観察における検体染色用として使用していたと思われます。 なお、本試薬については、少なくとも25年間は使用の実績がありません。 -
経 緯
(1) 硝酸トリウム
①発 見(平成25年7月31日)
当該地下薬品室は長期にわたり使用実績がなく施錠したままであったため、試薬の廃棄費用の見積もりを専門業者に依頼したところ、硝酸トリウムの存在が明らかとなりました。
②国への報告(平成25年8月1日)
原子力規制委員会に国際規制物資の保有を報告しました。
③現 状
発見後、薬品室内に鍵のかかる耐火金庫を搬入し、保管しています。
(2)酢酸ウラニル
①発 見(平成25年8月2日)
硝酸トリウムの発見を受け実施した研究所内一斉点検で、新実験棟1階微生物機能実験室Ⅰの低温薬品庫内に、酢酸ウラニルがあることが明らかとなりました。
②国への報告(平成25年8月5日)
原子力規制委員会に国際規制物資の保有を報告しました。
③現 状
発見後、硝酸トリウムとともに地下薬品室の耐火金庫に保管しています。 -
保有が判明した物資による影響
当該物資が発見された場所の放射線量は地下薬品室入口の前で1時間当たり0.09μSv(マイクロシーベルト)、低温薬品庫の扉の前で0.10μSv(マイクロシーベルト)であり、府立公衆衛生研究所が測定している大阪市の過去の平準値0.077~0.108μSv(マイクロシーベルト)内でした。 -
今後の対応
・国際規制物資として硝酸トリウム、酢酸ウラニルの許可手続きを速やかに行います。
・法律に基づき、国際規制物資を厳正に管理し、職員への周知徹底を図ります。
・保管管理については、引き続き施錠した地下薬品室の耐火金庫内で行います。
(参考)国際規制物資とは
日・IAEA保障措置協定や2国間原子力協定による規制物資、例えば核燃料物質や原子炉関連資材等が含まれます。
国際規制物資のうちウラン300g、トリウム900g以下については、事業所ごとに計量管理規定を定め、国際規制物資の使用に関する規則に従って計量管理を行い、国へ年2回報告する義務があります。
添付資料
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