大阪府立環境農林水産総合研究所

[環境][報道]府内における外来生物の分布拡大防止に貢献した初芝立命館中学校・高等学校へ感謝状を贈呈

公開日 2022年12月13日

環農水研生物多様性センターでは、大阪府内のサクラを特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」(※1)の脅威から守る取組みを支援しています。

令和4年4月28日に、大阪府の代表的なサクラの名所でクビアカツヤカミキリがまだ確認されていない大阪城公園において、初芝立命館中学校・高等学校(※2)と連携してクビアカツヤカミキリの一斉調査を実施しました。

調査にご尽力いただき、府内における外来生物の分布拡大防止に貢献した同校中学二年生の皆さまに対して、このたび、感謝状を贈呈いたします。

本調査は市民科学(※3)の一環として、調査経験のない人でも簡易に実施できる方法で実施しました。

調査の様子

 

約1時間の調査で大阪城公園のサクラとモモ約3,000本のうち、967本(サクラ842本、モモ125本)を調査することができ、調査した範囲ではクビアカツヤカミキリが未侵入であることが確認できました。

今後も、大阪における市民科学をより一層強化し、大阪のサクラ、そして大阪の生物多様性の保全を推進していきます。

 

※1 クビアカツヤカミキリは2011年に日本への侵入が確認され、2018年1月に特定外来生物に指定。サクラやモモの木に産卵し、ふ化した幼虫は木の内部を食い荒らすことで、木が衰弱し、やがて枯れてしまう。被害の拡大が続けば、お花見ができなくなったり、モモが食べられなくなったりしてしまう可能性がある。大阪府内では2015年の初確認以降、南部から分布域が急速に拡大しており、大阪城公園への侵入が危惧される。

※2 初芝立命館中学校・高等学校はクビアカツヤカミキリが多数確認されている大阪府堺市に立地している。今回の調査にあたっては、事前授業として、学校近傍におけるサクラの被害状況などを把握し、当日の活動に役立てていただいた。

※3 市民科学とは、一般市民が科学的な活動に関わることであり、多くの場合は市民と専門家が共同で調査や研究を行うことを示す。クビアカツヤカミキリから大阪のサクラを守るには、被害の早期発見・早期対策が不可欠だが、街の至るところにあるたくさんのサクラを専門家のみで調査することは困難である。そこで、市民の参画が重要な鍵となる。

 

▼感謝状贈呈式概要

【開催日時】

令和4年12月20日(火曜日)8時55分から

 

【開催場所】

初芝立命館中学校・高等学校

(〒599-8125 大阪府堺市東区西野194-1)

 

新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、参加は関係者及び報道機関に限ります。

 

添付資料

プレスリリース_府内における外来生物の分布拡大防止に貢献した初芝立命館中学校・高等学校へ感謝状を贈呈[PDF:455KB]

関連リンク

「大阪城のサクラを守れ!」中学生と大阪城公園のクビアカツヤカミキリ調査を実施しました!

 

■お問い合わせはこちら

生物多様性センター (環境研究部 自然環境グループ)

担当:丸山・近藤・幸田

[TEL]072-833-2770

[FAX]072-831-0229