大阪府立環境農林水産総合研究所

図鑑

大阪府の外来生物

両生・爬虫類(カエル・カメの仲間)

ウシガエル (外来種)

ウシガエル 外来種

本種はアカガエル科に属する北アメリカ中東部原産の大型のカエルである。オスの鳴き声が牛に似ていることが名前の由来。また、別名”食用ガエル”とも呼ばれ、後ろ足を食用とする。
本邦へは1918年にアメリカから食用として持ち込まれたが、その後各地で野生化した。府内でも戦後まもないころ には全域で生息し、1950年代ころには輸出用に本種を採捕することが盛んであった。昭和25年には314トンの生産高が あり、食用蛙漁業協同組合も存在した。
流れの緩やかな河川や池沼、湖、湿地などに生息し、食性は肉食性で昆虫類、節足動物、甲殻類、魚類、 両生類など、口に入る大きさであれば、ほとんどの動物が餌となる。また、水中で獲物を捕食できる性質をもつカエルは、 日本では本種だけである。5~9月に寒天質に包まれた10,000-20,000個の卵(※1)を産む。幼生(※2)の状態で越冬し、翌年の夏に変態し幼体になる。外来生物法の 特定外来生物に指定され、無許可の飼育や譲渡、運搬、放流などはすべて禁じられている。

卵

(※1) 卵

幼生

(※2)幼生