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マダコ

マダコの画像

日本人は昔からタコを食料とし、大阪府下の弥生時代の遺跡からは現在使われている蛸壺とよく似たものが出土します。古くからタコの習性を利用し、蛸壺漁をしていたようです。タコは貝の仲間ですが、貝殻を持たないため成長が非常に早く、1年で4kg近くなるものもあり、寿命は2年以内です。貝やカニなどの背骨のない動物は一般に脳をもっていませんが、タコには大きな神経の塊り(脳)があり、知能的な行動をします。 タコは神経質で汚れた壺には入らず、水槽に多数閉じこめるとストレスで自分の足を噛みちぎって死んでしまいます。岩穴、砂場(貝殻や石で砦を作る)、 海底の障害物などを巣としなわばりを作って孤独に暮らしていますが、交尾期の3月ごろオスはメスの巣を訪ね歩いて交尾をします。漁では壺1個に1個体しか入らないのがふつうですが、この時期には メスが入った壺にオスが貼り付き壺に2個体入ることがあります。


タコの体で、一般に「吸い口」と呼ばれる管は呼吸した水を吹き出し、逃げる時に墨や水を噴射する出水管で、8本の足は目から右左に第1腕~4腕と数え、オスの右第3腕は他と違って太短い交接腕となり、繁殖時に雌の体内に精子の入ったカプセルを送り 込む役目をします。商売道具の吸盤は表皮が定期的にはがれ、常に吸着力を高く保っています。オスは大きな吸盤をもち、それでも雌雄の識別ができます。産卵は春~秋に巣の天井に藤の花のように卵を産みつけ、母ダコはふ化まで餌もとらず、吸盤でほこりをぬぐい、新鮮な水を吹きかけ、卵がふ化した後に やせ細って死んでしまいます。ふ化したタコの赤ちゃんは腕に3個の吸盤を持ち、しばらく浮遊生活をし(ちりめんじゃこをよく見ると、この時期のタコの子が混じっていることがある)、吸盤が15個ほどに なると海底で生活を始め、成長につれて吸盤が増えます。


タコは主に夜間に行動し、この時間帯は敵が少なく、餌のエビやカニが活動する時間にあたります。餌のカニや貝をつかまえると、吸盤で吸い付いて足の間の膜をかぶせ、足の中心にある口(カラストンビ)で噛み、毒で麻痺させて食べます。敵に襲われた時は、体の色を赤や黒、周囲と同じ色に変え、皮膚を波立たせて威嚇し、ついには墨を吐いて逃げます。タコは皮膚感覚も鋭敏で、蛸壺に貼りついたタコを出すのに、食塩や真水をかけると、あわてて外へ這い出し、自分で甲板を歩いて活け間(漁船に設けてある活魚槽)に入ります。タコは知れば知るほど、親しみを覚える動物です。

(図)弥生時代から奈良時代にかけての蛸壺の移り変わり

図1.弥生時代の遺跡から出土するタコ壺

 

(図)マダコの雌雄の見分け方

図2.マダコの雌雄の見分け方

タコのからだ

図3.タコのからだ

 タコの呼吸

図4.タコの呼吸

 

 
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