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平成28年9月16日(金)をもって、環境科学センター(森ノ宮)を閉鎖し、機能を羽曳野に移転集約しました。詳しくは、こちらをご覧ください。

図鑑
 

イヌノシタ

図1 イヌノシタの画像

大阪湾で漁獲されるシタビラメ類(ウシノシタ科)には、イヌノシタ(赤シタ)、アカシタビラメ(青シタ)、コウライアカシタビラメ(バケシタ)、クロウシノシタ(黒シタ)、ゲンコなどがあります。これらは動物の舌の様な形から“舌平目”とか“牛の舌”と呼ばれています。近年漁獲が増加しているコウライアカシタビラメは全長55センチと最も大きくなり、次いで大きいのがイヌノシタ(赤シタ)で45センチ、クロウシノシタも45センチ、アカシタビラメは35センチ、ゲンコは20センチになります。アカシタビラメ(青シタ)はイヌノシタ(赤シタ)ほど大きくならず、ウロコが緑銀色に光るので漁業者は青シタと呼んでいます。通称赤シタにイヌノシタ、青シタにアカシタビラメという標準和名が付けられていますが、たぶん分類学者が名前をつける時に取り違えたようです。ウシノシタ類は内臓を手前にすると、頭は体の左側にあります。眼がある上側を有眼側(タイなら体の左側)といい、皮が赤~緑褐色をしており、有眼側は鱗の縁にトゲがある櫛鱗が覆っています。下側は白色で無眼側(タイなら右側)といい、縁が丸い円鱗が覆い、上下でウロコの形態が異なります。ウシノシタ類は仔魚の時に頭が右にねじれ、下側になる右眼が口の上を通って左側に移動し、小さな目が口のそばに二つ並んで、海底での生活を始めます。イヌノシタは体の中央と背側に2本の測線があり、他の種類は3本なのでこれも識別に使えます。


イヌノシタは本州以南の内湾や黄海から南シナ海までの大陸棚の水深20~100メートルの泥底に棲み、大阪湾では神戸沖から湾中央、関西空港の南側から沖の泥底で多く漁獲されます。昼間海底に体を埋めてじっとしていますが、夜になると海底をヒラヒラと這うように泳ぎまわり、エサを探します。イヌノシタの口は上からみると鉤状に切れ込み、他の魚に比べると風変わりな形をしています。一体どの様にしてエサを食べるのでしょうか。口の横にある小さな目で、海底から頭を出しているゴカイ、水管を出すシズクガイなどの二枚貝、テナガテッポウエビ、カドソコシラエビなどの小型甲殻類を見つけます。それらを食べるために、口は下向きに円筒状に突き出し、その唇にはギザギザの歯がはえていて、捕らえたゴカイなどが逃げられないようになっています。


イヌノシタの産卵期は6~8月で、卵は直径0.9ミリの球形の分離浮遊卵で卵内に油球があり、17時間程でふ化します。ふ化仔魚は全長1.9ミリ、卵黄を消費した3.6ミリの仔魚は頭に1本の長い鰭条をもっています。成長はメスの方が早く、大阪湾ではメスは1年で 25センチ、 2年32センチ、3年36センチ、4年で40センチ、5年で42センチ、オスは1年で23センチ、2年30センチ、3年33センチ、4年37センチ、5年39センチになります。シタビラメといえば、昔から体色が赤いイヌノシタのことをいい、大阪府では底びき網やシタ刺網で漁獲され、旬は秋~冬で、肉は淡泊な白身です。和食では煮物、唐揚げ、昆布じめして塩焼きや刺身、フランス料理のムニエルに使われる高級魚です。料理の時、頭から皮を剥ぐと簡単にむくことができ、小さなものは干物にもします。海底に住むため、肉に多少臭みがあるので、ムニエルにする時は下ごしらえに5~10分ほど牛乳に浸して小麦粉をまぶすと、クセがとれて美味しくなります。

図2 イヌノシタの成長

 
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