水産分野 大阪湾の環境保全と資源管理を支える調査研究

まひ性貝毒原因プランクトン

まひ性貝毒原因プランクトン

まひ性貝毒とは・・・ 

二枚貝等が毒を産生するプランクトンを捕食することで毒を持つようになる自然毒の一種で、症状によりまひ性、下痢性、記憶喪失性、神経性などに分けられます。まひ性貝毒はふぐ毒と似た症状を示しますが、フグ毒などとは異なり、海水中に原因プランクトンがいなくなると二枚貝からは毒が排出され、やがて無毒となります。ただし、二枚貝から毒が抜ける早さは貝の種類によって異なることが知られています。 

大阪湾に出現するまひ性貝毒原因プランクトン

大阪湾ではこれまで4種類のまひ性貝毒原因プランクトンが確認されています。 

 

 

Alexandrium tamarense(アレキサンドリウム・タマレンセ)

アレキサンドリウム・タマレンセの画像

●大きさ:長さ26~38μm、幅27~44μm

●出現時期:早春期から春期

●大阪府における警戒密度

  海水1ミリリットルあたり10細胞以上(5細胞以上で注意密度)

●ノート

 平成14年に、大阪府海域で規制値を超える麻痺性貝毒が初めて確認された時の原因となった種類。

以降、ほぼ毎年春期に発生し、二枚貝を毒化させている。

発生時期が潮干狩りシーズンと重なることから、最も注意を要する種である。

 

 

Alexandrium catenella(アレキサンドリウム・カテネラ)

アレキサンドリウム・カテネラの画像

●大きさ:長さ21~50μm

●出現時期:春期から初夏

●大阪府における警戒密度

  海水1ミリリットルあたり500細胞以上(50細胞以上で注意)

●ノート

アレキサンドリウム・タマレンセに次いで大阪湾では頻繁にみられる種類。

平成15年には南部の海域で赤潮を形成した(この時はアサリの最高毒量は3.7マウスユニット/gにとどまった)。

 

Gymnodinium catenatum(ギムノディニウム・カテナータム)

ギムノディニウム・カテナータムの画像●大きさ:長さ45~65μm、幅30~45μm

●出現時期:夏期から秋期

●大阪府における警戒密度

  海水1ミリリットルあたり1細胞以上

●ノート

 大阪府ではこれまで1例のみ確認されている。このときは海水1ミリリットルあたり1細胞以下の低密度であった。

写真は2細胞のみ(2連鎖)であるが、通常長い連鎖を形成することが多く、30細胞以上に達することもある。

九州地方では麻痺性貝毒の主たる原因種となっており今後注意が必要である。

 

Alexandrium tamiyavanichii(アレキサンドリウム・タミヤバニッチ)

アレキサンドリウム・タミヤバニッチの画像●大きさ:長さ30~55μm、幅30~58μm

●出現時期:秋期から冬期

●大阪府における警戒密度

  海水1ミリリットルあたり1細胞以上

●ノート

  大阪府での確認はこれまで1例のみである。このときは20リットルの海水を濃縮して1細胞という低密度であった。

しかし、瀬戸内海東部でも麻痺性貝毒の発生事例があり、今後注意が必要である。

 

 

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