泉州水なすとGABA
泉州水なすはGABAが豊富で、調理の工夫により増加が可能
機能性が注目されるGABAは、アミノ酸の一種で、なす科野菜に多く含まれ、また、植物内の酵素の働きでグルタミン酸から作られることが報告されています。環農水研では泉州水なすについて調査し、これまでに以下のことを明らかにしました。
1. 泉州水なすはGABAを豊富に含む[注1]
平均GABA含有量:100グラムあたり 25.6ミリグラム、1個(可食部150グラムとする)あたり 38.4ミリグラム
2.調理の工夫によりGABA増しができる[注2]
泉州水なすが持つ酵素(グルタミン酸脱炭酸酵素)の働きを、家庭でも行える調理で促進し、GABA量を増加できる
泉州水なす(地域団体商標)
やわらかな皮でアクが少なく、ほんのりとした甘さとみずみずしさが特徴。
泉州水なすのGABA含有量調査結果
調査対象はJAいずみの、JA大阪泉州の共選品出荷期間中(4~10月)のもの。
[注1] GABAが豊富=報告されている機能的効果が期待できる量を摂取可能
参考 GABAで報告されている機能性と1日摂取目安量
高めの血圧の低下 | 12.3~50ミリグラム |
仕事や勉強などによる一時的・精神的なストレスや疲労感の軽減 | 28~100ミリグラム |
睡眠の質(眠りの深さ、すっきりとした目覚め)の向上 | 100ミリグラム |
肌弾力の維持 | 100ミリグラム |
加齢により低下する認知機能の一部である、 記憶力(見たり聞いたりしたことを思い出す力)の向上 |
100ミリグラム |
[注2] グルタミン酸脱炭酸酵素は、グルタミン酸を脱炭酸することでGABAを生成する。このことを利用し、グルタミン酸を含む調味料を用い、酵素反応の温度や時間を考慮した調理をすることで、泉州水なすの持つ酵素の働きによって料理のGABA含有量を増加できる
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