大阪府立環境農林水産総合研究所

 

[総合][報道]官学連携により開発/泉州水なすでGABAをお得に摂れる!!「GABA増し(ギャバマシ)レシピ」

公開日 2021年12月23日

 地方独立行政法人 大阪府立環境農林水産総合研究所(以下、環農水研)と大阪成蹊大学は、共同開発した、泉州水なすの「調理工夫によるGABA増加レシピ(以下、GABA増しレシピ(ギャバマシレシピ))」を公開しました。高めの血圧を低下させたり、仕事や勉強による一時的な精神的ストレスや疲労感を軽減させたりする機能性で注目の「GABA(ギャバ、γ-アミノ酪酸)」。泉州水なすはGABAを豊富に含み、また、GABA増しレシピでは生食以上(約2倍)のGABAを摂取できます。

<今回の取組み> 官学連携による泉州水なすを使ったGABA増しレシピ開発

 大阪府 環境農林水産部 流通対策室の官学連携コーディネートのもと、大阪成蹊大学 経営学部 経営学科 食ビジネスコースの調理師資格、栄養士資格を持つ学生がレシピ考案を担当し、環農水研食品グループが調理条件の検討と含有量分析を担当。約半年の試行錯誤を経て、泉州水なすを使ったGABA増しレシピ2品(「水なすの味噌漬けグラタン」と「水なすの味噌炒め」)が完成しました。

 調理中の酵素反応により味噌の旨味成分(グルタミン酸)の一部をGABAに変え、1食[注1]中のGABAは調理前に比べ1.8~2.5倍に増加。60~90ミリグラム程度のGABAを摂ることができます。(n=3~6)

[注1] 1食=泉州水なす1個(150グラム)使用

GABA増しレシピ① 水なすの味噌漬けグラタン

GABA増しレシピ①水なすの味噌漬けグラタン GABA増しレシピ①水なすの味噌漬けグラタン

水なすがみずみずしく、もっと食べたくなります

GABA増しレシピ①水なすの味噌漬けグラタン[PDF:335KB]/GABA増しレシピ①水なすの味噌漬けグラタン[DOCX:2.35MB]

GABA増しレシピ➁ 水なすの味噌炒め

GABA増しレシピ➁水なすの味噌炒め GABA増しレシピ➁水なすの味噌炒め

しっかりめの味付けで、ごはんにもよく合います

GABA増しレシピ➁水なすの味噌炒め[PDF:323KB]/GABA増しレシピ➁水なすの味噌炒め[DOCX:1.64MB]

 この共同研究成果は、令和3年11月27日に開催された第60回日本栄養・食糧学会近畿支部大会にて大阪成蹊大学と環農水研が連名で発表しました(「水ナス由来の酵素を活用したGABA増加レシピの検討」)。

<取組みの背景> 泉州水なすはGABAが豊富で、調理の工夫により増加が可能

 機能性が注目されるGABAは、アミノ酸の一種で、なす科野菜に多く含まれ、また、植物内の酵素でグルタミン酸から作られることが報告されています。環農水研では泉州水なすについて調査し、これまでに以下のことを明らかにしました。

① 泉州水なすはGABAを豊富に含む[注2]

平均GABA含有量:100グラムあたり 25.6ミリグラム、1個(可食部150グラムとする)あたり 38.4ミリグラム

② 調理の工夫によりGABA増しができる[注3]

泉州水なすが持つ酵素(グルタミン酸脱炭酸酵素)の働きを、家庭でも行える調理で促進し、GABA量を増加できる

泉州水なす(地域団体商標)

水なす

やわらかな皮でアクが少なく、ほんのりとした甘さとみずみずしさが特徴。

泉州水なすのGABA含有量調査結果

泉州水なすのGABA含有量調査結果

調査対象はJAいずみの、JA大阪泉州の共選品出荷期間中(4~10月)のもの。

 

[注2] GABAが豊富=報告されている機能的効果が期待できる量を摂取可能

参考 GABAで報告されている機能性と1日摂取目安量

高めの血圧の低下 12.3~50ミリグラム
仕事や勉強などによる一時的・精神的なストレスや疲労感の軽減 28~100ミリグラム
睡眠の質(眠りの深さ、すっきりとした目覚め)の向上 100ミリグラム
肌弾力の維持 100ミリグラム

加齢により低下する認知機能の一部である、

記憶力(見たり聞いたりしたことを思い出す力)の向上
100ミリグラム

 

[注3] グルタミン酸脱炭酸酵素は、グルタミン酸(C5H9NO4)を脱炭酸することでGABA(C4H9NO2)を生成する。このことを利用し、グルタミン酸を含む調味料を用い、酵素反応の温度や時間を考慮した調理をすることで、泉州水なすの持つ酵素の働きによって料理のGABA含有量を増加できる

<今後の展望>

 来年度の泉州水なすシーズンに向けて、レシピの拡充を行う予定です。

 また環農水研では、大阪なすでもGABAを100グラムあたり平均22.2ミリグラム、1個で25.5ミリグラムを含む(1個=可食部115グラムで計算)ことを明らかにしており、大阪なすのPRも考えています。

添付資料

プレスリリース「泉州水なすGABA増しレシピ共同開発」(2021年12月23日)環農水研[PDF:734KB]

大阪成蹊大学 経営学部 経営学科 食ビジネスコース

 経営学、食物学、情報学の3領域からなる文理融合の学びにより、「食」のマネジメント力を養い、食品メーカー、百貨店、外食・中食産業や食品流通業、商社、農業法人など食関連のさまざまな分野で活躍できる人材を育成しています。

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