大阪府立環境農林水産総合研究所

 

[総合][報道]環農水研はアメリカミズアブのタンパク質利用に向けて次のステップに踏み出します ~複数の研究開発に着手~

公開日 2020年12月17日

大阪府立環境農林水産総合研究所(環農水研)の「アメリカミズアブ」研究課題が、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の「令和2年度 研究成果展開事業 研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)(※)産学共同(育成型)」に採択されました。

課題名

食品残さを原料とする次世代タンパク源生産管理システムの構築

研究責任者

企画部 研究支援グループ 主任研究員 平康博章

概要

世界のタンパク質需要増加に対応するため、水畜産業以外の手段による動物性タンパク質の安定確保が望まれています。

本研究では、次世代を担う新たな動物性タンパク質原料として期待される昆虫「アメリカミズアブ」の生産・管理システムを構築します。

本研究により、事業化に必要な技術シーズの確立が期待されます。

ミズアブ幼虫

環農水研で生産しているアメリカミズアブ(幼虫)

 

また、A-STEPとは異なる研究内容で、アメリカミズアブを用いた次世代タンパク質の生産に向けて、複数年の共同研究の実施について企業と合意しました。

 

これらの研究により、アメリカミズアブの産業利用に向けたデータ集積を行い、世界人口の増加による飼料・食料不足への解決策の提案と、新事業の創出を目指します。

 

環農水研は、今後もアメリカミズアブの利用技術の開発・産業利用までの課題の明確化などを行い、SDGs達成に貢献します。

SDGsマーク

 


A-STEP
大学や公的研究機関等で生まれた科学技術に関する研究成果を国民経済上重要な技術として実用化することで、研究成果の社会還元を目指す技術移転支援プログラム。

 

参考

アメリカミズアブ研究で農林水産省農林水産技術会議の『2018年農業技術10大ニュース』の1つに選ばれるなど、環農水研は先駆的にアメリカミズアブの利用技術の開発に取り組んできました。

また、昆虫ビジネスの実現に向けて、大学などと共同で、産学官民の情報交換・マッチングの場として、2020年9月に『昆虫ビジネス研究開発プラットフォーム』を設立しました。『昆虫ビジネス研究開発プラットフォーム』の会員数は、40社を超えてまだまだ成長しています。一般の方もご参加いただける公開シンポジウムの開催も企画しています。

研究所の取組の概念図


添付資料

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