大阪府立環境農林水産総合研究所

[農林][報道]令和4年度から大阪府の産地品種銘柄に登録された「てんたかく」と「恋の予感」の栽培暦を作成しました!

公開日 2022年04月28日

 近年、全国的に水稲の高温障害が発生し、お米の品質低下が問題となっています。大阪府においても、主力品種の「キヌヒカリ」、「ヒノヒカリ」は高温障害が発生しやすく、お米の格付けである等級の低下が懸念されています。 環農水研で、府内での栽培に適した品種を探索するため、良食味や高温耐性に 関する栽培試験を複数年行った結果、「てんたかく」と「恋の予感」の2品種の適応性が良好でした。

 そこで、大阪府および大阪府種子協会と連携し、新たな産地品種銘柄 ※1 として申請し(申請者は大阪府種子協会)、令和4年度産から産地品種銘柄として登録されることになりました。

 そしてこのたび、環農水研で栽培試験したデータをもとに、「てんたかく」と 「恋の予感」の栽培暦 ※2を作成しました。今後は、この栽培暦を活用して、大阪府および大阪府種子協会と共同で、この2品種の作付を勧めていきます。今年の秋には、令和4年度・大阪府産「てんたかく」、「恋の予感」が府民の皆様の食卓に届くことになりそうです。

 

てんたかくは 「ひとめぼれ」と「ハナエチゼン」をかけ合わせた富山県育成の品種。 特徴:炊飯米はやや硬めで、粘り気がほどよく、さっぱりとしています。恋の予感は 「きぬむすめ」と「中国178号」をかけ合わせた西日本農研機構育成の品種。 特徴:炊飯米は硬めでつぶつぶ感がはっきり、もちもち感はほどよくあります。

※1 産地品種銘柄とは…農産物検査法に基づく生産者情報(品種関連情報)の把握や登録検査機関の農産物検査員による目視等の検査を経て、銘柄検査証明が行われる。銘柄検査証明を受けないと、産地・品種・産年を表示できないため、この証明を受けるには、各都道府県の産地品種銘柄を設定する必要がある。

※2 栽培暦とは…農産物の品種ごとに適した作業や注意事項などの管理方法 を、栽培期間を通してまとめたもの。

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