大阪府立環境農林水産総合研究所

[農林][報道]高い精度でデラウェアのジベレリン処理適期を予測できる新しい方法を開発しました!

公開日 2021年05月13日

 種なしブドウでお馴染みのデラウェアは、大阪府のブドウ生産の8割を占める代表品種です。

 

 デラウェアの種なし化のためには、植物ホルモンの一種であるジベレリン処理をすることが必要で、最適な時期を逃すと種が入ってしまいます。この最適な時期の指標として、「展葉枚数(新しい枝の葉の数)が10枚に到達した日」を用いています。

 

 環農水研では、1987年から現在までデラウェアの展葉枚数を調査し、その年のジベレリン処理適期の予測を発表しています。この予測は、生産者の皆様の栽培管理計画に役立てられています。従来は、これまでの測定結果を基に「展葉枚数は一定速度で増加する(3日で約1枚増加する)」と仮定して予測してきました。

 

 このたび、この展葉枚数の予測精度の向上のため、気温を基に予測する手法を、約30年間蓄積してきた展葉枚数データから開発しました。この新手法により、従来法よりも予測精度が向上することを確認しています。環農水研では、今後、この新手法を活用して、これまでより早い時期から精度の高いジベレリン処理適期情報を発信していきます。

 

左からデラウェアの展葉の様子(展葉枚数2枚)、ジベレリン処理の様子、デラウェアの果実

添付資料

 

食と農の研究部 葡萄グループ

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