大阪府立環境農林水産総合研究所

[農林][報道]ビニールハウス側窓への自動開閉装置導入でなすの「焼け果」を3割削減~環農水研でマニュアルを作成しました~

公開日 2021年01月21日

 大阪府内のなす産地では、12月から2月に苗を定植して育てる無加温ハウス栽培が盛んにおこなわれ、3月から収穫最盛期を迎えます。

 しかし、3から6月の栽培は、収穫間際になって果実の表面(果皮)が焼けたように褐変する「焼け果」と呼ばれる症状が多発して、なすの商品価値が低下することが問題となっています。

 

 

 そこで環農水研では、手動で行うハウス内換気では急激な湿度変化によって焼け果が発生しやすいことを解明し、側窓に自動開閉装置を取り付け、湿度が低下し始める早朝から少しずつ換気をすることで、焼け果の発生を軽減する技術を開発しました。

 現地ほ場での実証試験では、自動開閉装置を導入することで焼け果の発生をこれまでの手動開閉に比べて最大3割(平均17%)減らせました。この成果により、大阪府南河内農と緑の総合事務所農の普及課と共同で、本技術普及のためのマニュアル「ハウスの自動開閉装置利用によるなすの焼け果軽減対策!」を作成しました

 なお、自動開閉装置の導入には電源が必要となりますが、本マニュアルでは電源がない場所でも導入できるソーラーパネルの活用についても紹介しています。

 大阪府特産のなすの高品質・安定生産につなげるため、本マニュアルをぜひご活用ください。

添付資料

 

食と農の研究部 園芸グループ

担当:森川、金剛、瀬上

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