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[農林][報道]アントシアニンが豊富で、果肉まで着色するワイン用ぶどう「大阪R N-1」の品種登録を出願

公開日 2019年11月14日

 

  当研究所では、大阪のぶどうを核とした産業振興のため、西日本の公設試験場では唯一のぶどうとワイン専門研究拠点である「ぶどう・ワインラボ」を昨年3月に稼働させ、大阪オリジナルのぶどう新品種の育成やぶどうに係る新商品・新技術の開発に取り組んでいます。

 

  このたび、ラボを活用した研究成果として、府内ワイナリーで育成した醸造用ぶどうの新品種「大阪R N-1(おおさか あーる えぬ-わん)」を、農林水産省に品種登録出願しました(※1)。

 

  「大阪R N-1」は着色良好なぶどうで、ピノ・ノワールやメルローといった一般的な赤ワイン醸造用ぶどうと異なり、果皮の色が濃く果肉まで暗赤色に着色する上、果実のアントシアニン含量が極めて高いことが特徴です。地球温暖化によって、ぶどうの着色不良が懸念される地域での赤ワイン醸造では、非常に有望な新品種と言えます。

 

  今後、農林水産省の審査を経て品種登録される予定で、数年後には本格的なワイン醸造が可能となります。当所では大阪ワイナリー協会を含む「大阪ぶどうネットワーク」(※2)とともに、このぶどうの普及を図っていく予定です。

 

 

▲果肉まで着色する「大阪R N-1」

 

▲「大阪R N-1」で試験醸造したワイン(中央)

参考

  •  大阪のワイン産業の状況

 大阪府は全国第7位の収穫量を誇るぶどう産地で(主要品種はデラウェア)、大阪のワイナリーは産地とともに発展し、100年以上の歴史があるワイナリーも存在する。主にデラウェアワインを中心に、豊富な種類のワインを製造(平成29年度 出荷量第10位)。平成24年度から「大阪ワイナリー協会」を設立し、ワインの普及やワインを通じた地域振興にも取り組む。

 

  • (※1)「大阪R N-1」品種登録の経過

府内のワイナリーで40年ほど前に育成されたが、品種登録には至っていなかった。今回、そのワイナリーのご厚意で、大阪のぶどう・ワイン産業発展のために活用できるように、当研究所から品種登録を行うこととなった。当研究所では、品種登録の出願に先立って、形態学的調査に加え遺伝子解析を実施し、この品種が既存品種とは異なるぶどうであることを確認。平成31年3月5日付で登録出願を行い、令和元年8月30日付で出願公表された。

 

  • (※2)大阪ぶどうネットワーク

大阪のぶどうに携わる事業者団体、行政機関、研究機関が交流を目的にした産官学連携のネットワーク。大阪府、羽曳野市、柏原市、太子町、大阪狭山市、交野市、河内長野市、JA大阪南、JA中河内、大阪府果樹振興会、大阪ワイナリー協会、(地独)大阪府立環境農林水産総合研究所の12組織が加盟(令和元年9月現在)。

関連リンク

  • 大阪ワインの生産拡大に向けて~大阪府における醸造用ブドウ研究の取組み~

 - http://www.kannousuiken-osaka.or.jp/_files/00120906/h30-B21budo.pdf[PDF:203KB]

 

  • 大阪ぶどう・ワインの活性化を目指す「大阪ぶどうネットワーク」が設立されました!

 - http://www.kannousuiken-osaka.or.jp/nourin/info/doc/2019052300035/

添付資料

■お問い合わせはこちら

食と農の研究部 葡萄グループ 

担当:平松、池永、末廣

[TEL]072-979-7035

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