公開日 2016年03月29日
当研究所が取り組んできた、放置竹林の樹種転換に関する調査研究の結果から、竹林に隣接する森林へタケが侵入し始めた時点で速やかに対策を行うことが、竹林の拡大防止に効果的であることが分かりました。
近年、管理されずに放置された竹林が日本各地で拡大し、人工林や広葉樹林などに侵入しています。竹林が拡大すると、樹木の枯損や、景観の悪化、生物多様性の劣化、土砂災害防止機能の低下などが問題となります。
完全に竹林化する前(他の樹木などが生えている状態)に伐採を繰り返すのが、植生回復に効果的です。伐採跡地に樹木を植栽する必要がないので、低コストで対策を行うことができます。
タケをまとまった面積で皆伐した場合、翌年はササのような形状の、背の低いタケが多く発生するため、草払機での作業が可能になります。
タケの駆除には、再生してくるタケの伐採を最低でも3~4年継続することが大切です。
今後これらの成果は、大阪府が平成28 年4 月から導入する「森林環境税」を財源として実施する取組みなどに活かされるとともに、森林ボランティアによる里山保全活動にもこれらの情報を提供していく予定です。
放置竹林の様子
添付資料
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