大阪府立環境農林水産総合研究所

病名:吸虫症

病名:吸虫症

元気なく水面近くをただよい、食欲もなく死ぬ魚が出る。
体表が白濁し、いわゆる白雲症状を呈することもある。
えらの色が鮮紅色でなく暗赤色を呈し粘液の異常分泌により粘っこい感じがする。

吸虫症の写真

吸虫症の原因虫であるギロダクチルス(写真左)・ダクチロギルス(写真右)

 

多数寄生すると食欲がなくなりやせてくるなどの症状を示し、判定には顕微鏡検査が必要。

原因虫:

 吸虫類「ダクチロギルス」「ギロダクチルス」

治療法:

  顕微鏡検査により吸虫が確認されれば、イカリムシやウオジラミの駆除で用いたトリクロルホンの散布が効果的である。

予防法:

 病中は水中いたるとことに存在し、過密飼育で水質が悪化したり、越冬明けで魚の体力が低下したときに発病する。したがって、魚の体力が低下しないように飼育環境を良好に保つことが予防になる。

備考:

 トリクロルホンはエビ、ミジンコ類、巻貝に対して毒性が強いのでこれらが必要なところでは使用できない。