大阪府立環境農林水産総合研究所

イタセンパラの繁殖行動

イタセンパラの繁殖行動

産卵期

 イタセンパラの産卵期は10月前後の秋です。このころになるとイタセンパラのオスはきれいな紫色になります。メスは生きた二枚貝(イシガイ、ドブガイ、ササノハガイ)の身体の中に卵を生みこむために、産卵管と呼ばれる管をお腹から伸ばします。

繁殖行動

イタセンパラの繁殖行動は、まずオスが二枚貝を見つけて縄張りを張るところから始まります。

貝を見つけるオス

次に、近くを通りかかった、産卵管を伸ばしているメスを縄張りの貝に誘います。

メスを誘うオス

オスや貝が気に入ると、メスは貝をのぞいて産卵するための体勢を整えます

産卵するために体勢を整えるメス

 

そして、タイミングを合わせて産卵管を二枚貝の出水管に差し込んで卵を産み込みます。

写真をクリックすると動画を見ることができます。(1.94MB)

メスが産卵管を差し込む

 

その後、オスは貝に向かって精子を出し、貝の中で卵は受精します。

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オスの放精

 

イタセンパラが産卵した貝の中には受精した卵が詰まっています。

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イシガイ内の卵

 

一週間ほどで卵は孵化し、イタセンパラの赤ちゃんが生まれてきます。

写真をクリックすると拡大図を見ることができます。

イシガイ内の仔魚

このまま貝の中で寒い冬を越した赤ちゃんは、春になると貝の外に出てきます。