大阪府立環境農林水産総合研究所

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環境農林水産 質問BOX(過去に寄せられたよくある質問)

環境/生物多様性(淡水生物)に関するご質問

川や池などに淡水魚を放流したい。

公開日 2014年03月10日

川や池などに淡水魚を放流しないでください。
コイやフナを放流すると、捕食や競合などがおこり、在来の多くの魚の生態系に悪影響を与えます。また、近縁種と交配し、遺伝、形態、生態的に変化します。さらに、種内の(遺伝的)多様性が損なわれ地域環境への適応度が下がるなどの事例も明らかになってきました。
日本魚類学会でも「魚類の放流ガイドライン」を定め、生物多様性保全のために安易な放流は慎むべきと提言しています。
特にコイの放流については平成15年10月以降に発生したコイヘルペスウイルス病により、大阪府内水面漁場管理委員会(注)により、川や湖などの公共用水面からの持ち出し放流の禁止などのまん延防止策が指示されています。
内水面漁場管理委員会:内水面における水産動植物の採捕及び増殖に関する事項を処理するために都道府県に設置される行政委員会
なお、淡水魚を増やす手段としては、放流よりもその魚の減少原因を明らかにし、環境改善や産卵場の造成等改善方策の実行とともに啓発などを継続的して行うほうが有効な場合が多いです。
 
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