環農水研・食品技術ニュース第62号 2024年2月28日配信 味覚センサーによる減塩食品の分析 日本人の成人の3人に1人、高齢者の3人に2人が高血圧といわれています。 近年、高血圧と塩分の過剰摂取との関係が広く国民にも認知されていく中で、減塩食品の市場規模は拡大を続けています。 減塩食品は、おいしさを損なわずにいかに食塩を減らすかがカギとなります。 今回は、味を数値化できる味覚センサーという装置を使って、実際に減塩食品を測定してみました! 食事からの塩分摂取は約7割が調味料からと言われているため、今回は代表的な調味料である醤油の測定を行いました。 ナナトリウム・カリウムイオンメーターを用いて食塩相当量を計測したところ今回調査した減塩商品は、通常商品と比べて約50%減塩されていました。 味覚センサーの結果でも減塩商品の塩味が低い数値となりました。 味覚センサーの測定結果は、数値の差が1以上あると多くの人が異なる味わいだと感じます。 今回は苦味と苦味雑味で大きく数値が異なっていました。 苦味雑味は複雑な味わい、苦味はどっしりとした味付けの際に数値が高く出るため、今回の減塩商品は塩味を補うため、口にいれた瞬間に複雑さを感じ、重厚な味わいが後を引くような味付けをしていることがわかりました。 このように、味覚センサーを用いることで数値により味を比較することができ、自社製品にはどのような特徴があるのかを知ることができます。 食品関連事業者を支援する各種メニューをご利用いただけます(一部有料)。 商品開発や品質管理でお悩みの方は、食品グループ(072-979-7063)まで お気軽にお問い合わせください。