環農水研・食品技術ニュース第61号 2024年1月19日配信 減塩に関する新商品の開発に共同で取組むパートナーを募集中 減塩した加工食品への注目  脳卒中等につながる高血圧を予防するため、減塩の取組みが進んでおり、2019年の1日の食塩摂取量は2009年と比較して1.5gも少なくなっています。日本人の食塩摂取源の7割は調味料といわれていますが、加工品からの摂取も注視する必要があります。  例えば、年配層は漬物、若年層はインスタントラーメンやカレールウ等の加工食品からの摂取量が多いとされています。そのため、調味料のみならず、加工食品においても、減塩製品への注目も高まると考えられます。 事業者の皆様へのアンケートから  環農水研が大阪成蹊大学と共同で、漬物業界の皆様へアンケートを実施したところ、回答者の半数以上が減塩製品に取組んでいるとの回答でした。  一方で、「味や食感などの品質面で納得できる商品ができなかった」、「昔ながらの味を守るため」等の理由で商品開発が進まなかったという現状や、開発した商品を売上げにつなげるためには、減塩の価値を「消費者へ伝えるための支援」が必要であること等の課題が浮かび上がりました。  環農水研では、連携協定を締結した大阪成蹊大学と国立循環器病研究センターとともに、これらの課題に向き合い、大阪の食から、健康に貢献できるように取組みます。 減塩に関する国外の意識  大阪・関西万博に向けて、インバウンド消費も想定される中、減塩に関する国外の意識はどうでしょう?アイ・エフ・エフ日本株式会社によると減塩・低塩を商品の購入条件として必須と考えている割合は、アジア地域の場合、フィリピンが53%で最も高く、タイが50%、マレーシアが46%と続いており、日本(17%)との違いが明確です。拡大が見込まれるアジアの減塩の市場に向け、環農水研も技術開発や製品の普及を後押ししたいと考えています。 現在、「減塩に関する新商品の開発」に共同で取組むパートナーを 募集しています。申請の詳細は以下のページからご覧いただけます。 https://www.knsk-osaka.jp/nourin/shien/openlabo/ 食品関連事業者を支援する各種メニューをご利用いただけます(一部有料)。 商品開発や品質管理でお悩みの方は、 食品グループ(電話番号 072-979-7063)までお気軽にお問い合わせください。