環農水研・食品技術ニュース第57号 2023年6月15日配信 レトルト処理で骨まで食べられる商品開発 カレーなどでおなじみのレトルト食品。 高温高圧で殺菌することにより食品を常温で流通・保存できる、この製造法(レトルト処理)を利用した、魚を骨まで丸ごと食べられる商品開発技術をご紹介します! 魚の骨をやわらかくする技術 通常は硬くて食べられない魚の骨も、実はレトルト処理によりやわらかくすることができます。 大阪産(もん)水産物の1つであるマイワシの頭をレトルト処理(121℃・60分)することにより、かなり硬いマイワシの頭の骨もへらで崩せる程度にやわらかくなりました。 一般に、マイワシの頭は廃棄されてしまいますが、この技術により活用が期待されます。 レトルト処理前後の機能性成分の含量調査 マイワシには、中性脂肪の低下などの機能を有することが知られている機能性成分のドコサヘキサエン酸 (DHA)とエイコサペンタエン酸(EPA)が豊富に含まれています。 レトルト処理(105℃・20分 + 121℃・5分)の前後でマイワシ(肉部分)のDHA・EPA含量を調べた結果、DHA・EPA含量はほとんど減少しないことがわかりました。 食品関連事業者を支援する各種メニューをご利用いただけます(一部有料)。 商品開発や品質管理でお悩みの方は、食品グループ(電話番号 072-979-7063)までお気軽にお問い合わせください。