環農水研食品技術ニュース第 44号 2022年3月1日配信 機能性を向上した食品の製法開発事例(水なす)  環農水研では、水なすが元々含有しているGABA合成酵素(GAD)の反応を利用した、「GABA高含有水なすペースト」製法を開発しました。このペーストは食品素材として様々な食品の製造に利用できます。 水なすGABA配合発酵だしの開発支援  機能性が注目されるGABAはアミノ酸の一種で、なす科野菜に多く含まれ、植物内のGADでグルタミン酸から作られることが報告されています。また、なす科はGAD活性が高いことが知られています。  そこで、これらの知見を活かして、主原料の水なすにグルタミン酸を添加し、条件を整えることでGABAを一晩で約100倍に増加させることができるようになりました。  この製法技術を共同研究先の株式会社舞昆のこうはらが実用化し、自社の発酵昆布だしに配合した「GABA入り発酵昆布だし」を開発し商品化しました。  なお、この「GABA高含有水なすペースト」の原料には、生鮮出荷現場で発生する規格外水なすも同等に利用できることを確認しました。  本商品は、規格外品を利用することで、『SDGs 目標12.つくる責任つかう責任』に貢献しています。 終わりに 食品に関する技術支援制度  環農水研では、府内の食品関連事業者・農林漁業者の皆様が自社製品を開発・改良する際にご使用いただける、多様な加工機器や分析機器をご用意しています。  食品の試作や保存性調査、成分変化の分析データ収集等にご活用いただいています。  内容により費用を算定しますので、まずはお問い合わせください。  お問合せは食品グループ、Tel072-979-7063まで。